丁酉歳霜月 開炉にて

床  与雲和尚筆一行  本来無一物

 

「開炉一行 春懐紙 夏は短冊 秋は文」といいます

今月は炉開きですので一行にしました

 

与雲和尚は大徳寺塔頭芳春院で住職をされた方です

芳春院は加賀前田家の菩提寺です

 

本来無一物とは、とらわれる心がそもそも無いのだから、とらわれようがない

と解釈しているのですが、凡夫の私にとって日々とらわれてばかりです

修行の道のりは果てしなく続きそうです

 

 

釜  霰

炉縁 掻合せ

 

釜の蓋には時代がついており、口の回りにも霰が施されています

釜鳴りも結構いい音がします

箱が無く作者が分りませんので稽古用の釜にしておりますが、ひょっとしたら名だたる名工かも