茶道稽古のお菓子 2月27日~3月2日
主菓子 引千切(ひっちぎり) 行松旭松堂製
干菓子 ちょうちょ 春の野 行松旭松堂製
ピンクを上にして、ちょうちょをお花畑の上へ飛ばしてみました
引千切は宮中儀式の祝儀に用いられた戴き餅に由来しているそうです
戴き餅を沢山作るために引き千切るようにして作ったとか
サンジョウダイメ その4
下地窓が届きました
下地窓は本来、壁の下地の小舞をそのまま見せているのでこの名が付いたそうです
予算の都合上、既製品の下地窓です
ですが、それでも結構お高いものです
下地葦の横並びが内側、縦並びが外側になるようにするそうです
蔓は二か所または三か所に施しますが、二か所の場合は左右対称に、三か所の場合は二か所は左右対称にして真ん中は左右のどちらかに寄せるそうです
四か所の場合は四本共左右対称なのでしょうか
竿縁天井の材も届きました
茶室の天井には釣竿のような細い竹が好まれるのでこの名が付いたとか
三月からいよいよ三畳台目の工事に取り掛かるそうです
茶道稽古の花 2月20日~2月23日
花 桃 角倉(すみのくら)
花入 萩
桃は古くから邪気を払うと言われております
桃の節句は女の子の健やかな成長を願う行事として広まったそうです
そういえば妻は毎年立春を過ぎた頃から八畳の稽古場に雛人形を飾っております
京都や地方の旧家では男雛を向かって右に飾り、これを京雛と呼びます
これは礼法では左が上座とされていることによるそうです
その反対を関東雛と呼びます
欧米のマナーに合わせて天皇陛下が皇后の右に立つようになったことから関東では男雛を向かって左に飾るようになったとのことです
うちが関東雛なのは妻の両親が東京にいたことがあるからかも
八海山は新潟の叔父から 秩父錦は埼玉の従姉から先日送られてきましたのでせっかくなので一緒に飾ったとのことです
角倉は京都の豪商角倉家に由来する椿です
角倉素庵という方が発見し育てた椿だそうです
千重咲の原種に近い椿で白と赤があります
話は変わりますが、十二代家元 又玅斎宗匠は角倉家から裏千家に養子に来られた方です
茶道稽古のお菓子 2月20日~2月23日
主菓子 蕨餅 行松旭松堂製
干菓子 東風煎餅 鶯 行松旭松堂製
行松さんの蕨餅の説明書きによりますと、本物のわらび粉の入手は大変困難になっているそうですがこの蕨餅は最高級のわらび粉だけを使い、熱いうちに練ってつくったものだそうです
稽古で高価なわらび餅を食べられるなんて、うちの生徒さんはシアワセモノです
行松さんの特別のご厚意に感謝かんしゃカンシャです
戊戌歳如月 その3
釜 甑口老梅地文 浄清造
釜の口造りでまっすぐ真上に高い口は甑口と呼ばれています
甑とは古墳時代に作られた蒸籠のような形をした土器のことだそうです
若い生徒さんの中には蒸籠のことを知らなかったので急遽、台所から実物を持ち出しました
なお、真上でなく、少し開いた高い口は鮟鱇口と言うそうです また、それの低い口は十王(閻魔)口と呼ぶようです
つくづく昔の茶人さんの表現力には感服です
この釜の甑には七宝つなぎの文様が施されています
七宝つなぎとは、ある円を中心にその円と同じ大きさの四つの円で均等に囲み、四つの円もそれぞれ同様に囲むと花びらのような文様が繋がるものをそう呼ぶそうです
七宝の円形は円満を表しており吉祥文とされているそうです
なお、七宝と呼ばれるようになった訳は、四方八方に繋がっており、それが仏教の七宝(金 ・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり)・珊瑚・瑪瑙(めのう)・硨磲(しゃこ))に結びつき、そう呼ばれるようになったそうです
そういえば、先日、受賞した羽生善治竜王と井上井山裕太名人の国民栄誉賞の記念品が両氏の七冠にちなんで七宝彩釉群鶴文硯箱でした
この七宝は伝統工芸の金属を素地にした焼物のことで、金属工芸の一種で、先程の仏教の七宝ほど美しいことからそう名付けられたそうです